コラム
【コラム】第16回 フィーチャーストーリー 田村友乃プロ ～トッププレイヤーに支えられて今がある～
RED SEASONに入りニューフェイスの活躍が目立つJAPAN。実力者を破り上位に食い込む姿が、会場を盛り上げています。JAPAN LADIESの田村友乃プロは、とくに印象的だったプロのひとり。STAGE 15 神奈川で初の入れ替え戦突破から勢いに乗り、準優勝まで登りつめました。今回はそんな田村プロにインタビュー。ダーツを始めたきっかけや、JAPANに参戦した初年度の思い出など、過去を振り返りながら現在にいきつくまでの道のりを語ってもらいました。
■苦しんだ2017年度ツアー
ダーツ歴は4年ほどという田村プロ。いったいどのような経緯でダーツに触れ、プロを目指すに至ったのでしょうか？
「友だちとダーツバーで遊んだことがきっかけです。始めはプロを目指す気持ちはそれほどありませんでしたが、たまたまダーツバーで流れていた山口祐理子プロの動画を観てプロへの憧れが芽生えました。ちなみに私は山口プロと同じ奈良県の出身です。その動画が凄くカッコよくて、自分も大きな舞台でプレイしたいと思いました。そして本格的に練習を始め、半年後にはプロ資格を取得したんです。試験をクリアしたのは2015年で当時のレーティングは12でした」
アマチュア時代は好成績をおさめることができても、プロになってから大きな壁にぶつかるプレイヤーも多くいます。そこで田村プロにJAPANに参戦した初年度を振り返り、語ってもらいました。
「全戦まわり始めたのは2017年からです。ちなみに、その年は予選のラウンドロビンを抜けることが出来たのは3回ほどでした。ずっと調子が悪く、練習から自分の思うようなプレイができずに、レーティングもプロ資格を取得した頃より低くなっていたんです。自信をなくしてしまい、『出場をやめようか』と思ったこともありました。それでも何か得るものがあるだろうと、休むことなく出続けたんです」
■トッププレイヤーに支えられて
初年度は思うような結果が残せなかった田村プロ。なぜ、つらい状況のなかでも諦めずに出場することができたのでしょうか？
「JAPAN参戦当初から一緒にツアーをまわっていた鈴木未来プロと山口祐理子プロの存在が大きかったです。同じホテルに泊まって、共に活動していると本当に刺激を受けます。技術的な面はもちろんのこと、メンタル面でのアドバイスもたくさんもらいました。つらいときもお二人が背中を押してくれたので、続けることができたと思います」
初の入れ替え戦突破から、一気に準優勝までかけのぼったSTAGE 15 神奈川。田村プロに、その日の試合を振り返り語ってもらいました。
「STAGE 15 神奈川は2度目の入れ替え戦チャレンジでした。初めて挑戦したときは意識し過ぎてしまったので、反省もあり『勝っても負けても一緒だ』と思って開き直って投げたんです。その思いっきりの良さが好成績につながったと思います。いま振り返ってみると、本当に勢いに乗っていました。『負けたくないではなく、負けない』と思いながらプレイしていたんです。決勝戦でも自分のダーツをしようとしか考えておらず、相手が鈴木未来プロでも気になりませんでした。それほど集中できていました。ちなみに、舞台上よりも舞台下で名前を呼ばれるのを待っているときのほうがずっと緊張しましたね（笑）」
■さらに魅力的なプレイヤーを目指して
BLUE SEASONの34位から一気にランクアップし、ランキングでも13位と好位置につけている田村プロ。最後に今後の目標を聞きました。
「優勝したいですね。準優勝したときは、まわりからお祝いの言葉と同時に『優勝を見たかった』という声ももらったので、支えてくれている方々に優勝した姿を見せたいです。まだ今シーズンは続きますが、本当にたくさんのことを経験できた一年でした。それを活かしながら地道に頑張っていきます。また、プレイを見てカッコイイと思ってもらえるような、魅力的なプレイヤーを目指していきたいです」
終始、笑顔でインタビューに応えてくれた姿が印象的だった田村プロ。「勝っても負けても、ギャラリーを熱くさせたい」と力強く語ってくれました。これからの、さらなる活躍に注目です。
▼選手名鑑（田村友乃プロ）
https://livescore.japanprodarts.jp/directory_detail.php?p=2533
